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大相撲の化粧廻し職人
「北九州の職人」ツアー、続いては、現在日本で2人しかいない、大相撲の化粧廻しを織る職人、大野浩邦さんを訪ねました。
大野さんが織った博多織の生地を京都に送り、刺繍と房はそれぞれ専門の職人さんが作るそうです。
つまり3人の職人技で、一本の化粧廻しが完成するわけです。
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100年以上使われている織り機はすごく大きくてびっくり。
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幅は68cm、長さは7m50cmの化粧廻しは、4つに折って兵児にして廻し、最後に刺繍のついた前垂れを下げます。
つまり化粧廻しは、長~い同じ幅の帯なんですね。私は若い頃、大の相撲好きで、場所中は両国に通い、朝稽古もよく見学に行ったものでしたが、知りませんでした^^:

実際、大野さんに織っていただきました。
タン、タン、タンタンタンと力強い、リズミカルな音。冬でも汗をかくほど力が要るそうです。
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タテ糸を強く張るのではなくて、太いヨコ糸を強く打ち込むことでハリとコシが出る。
だからきちんと締まり、使い込んでもクタッとならないのです。

織るのはすべて無地の生地なので、タテ糸が一本でも緩んでいたりすると、
線が入ってしまいますから、非常に緊張を強いられる仕事です。

大野さんは化粧廻しの他に、糸で絵を描いた作品を作っています。
わざわざ染めなくても、何色もの糸がたくさん残るので、風景を糸で絵に描いてみたのだとか。
北九州の自然を、春夏秋冬それぞれ表現した美しい‘糸絵'です。
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その他、織絵、繭布、ネクタイやストール等を制作しています。
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なかでも珍しいなと手に取ったのは、博多献上柄の男性の兵児帯。
角帯はよくありますが、兵児帯は初めて見ました。お相撲さんが普段、締めているそうですよ。
今度テレビ中継などで着流し姿のお相撲さんをチェックしてみてください^^
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by TomitaRie | 2009-12-18 16:27 | 福岡 | Comments(0)
命を守る技術
先週に引き続き、cross fmのイベントに参加。今回は「北九州の職人」がテーマ。
日本の近代を支えてきた産業は、高度な技術を持つ熟練技能者が支えてきました。
「北九州マイスター」制度は、貴重な技能を次代に継承するため、モノづくりの町・北九州市が創設した制度です。
たとえば、「高炉製銑」「溶接」「金型研削加工」「高周波誘導加熱処理」など。
私達の生活の中ではあまりお目にかかれない仕事ですが、どれもなくてはならない技術です。
この日は「ワイヤーロープ加工」の堀川氏を会社に訪ね、見学させていただきました。
ワイヤーロープが活用されている場所は多岐にわたり、「へぇー!こんな所でも!?」と改めて驚かされました。
エレベーターや立体駐車場、工場建設、土木クレーン、発電所、スキーリフト、ロープウェイ、石油ボウリング、漁船のトロール、つり橋、そして医療器具にも。意外だったのは、東京ドームなどの観覧席。
まさに欠くことのできない存在。産業の命綱。
堀川社長はワイヤーロープの先端を輪状にしたり、機材の連結部をワイヤー自体で吊るせるように加工する末端加工の優れた技術をお持ちです。
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実際、加工しているところを見学。
束になってねじれている先端をほぐし、まるで毛糸でも編むように、固い金属を編んでいくようすは、手品のようでした。
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ワイヤーロープには用途によって、細いもの~太いものまで様々で、若者2人が、ものすごく太いワイヤーロープを編む作業を見せてくれました。
工場の中はダウンジャケットを着ていても底冷えがするのに、彼らは半袖Tシャツ! 体全体をつかって2人がかりで、みるみるうちに太いロープを編んでいきます。写真では見せられないのが残念ですが、すごい迫力で、「これはいいものを見せてもらった!」と思いました^^
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by TomitaRie | 2009-12-17 17:06 | 福岡 | Comments(0)
鉄の偉大な歴史
福岡の県域ラジオcross fmの企画イベントで、八幡製鐵所の見学ツアーに参加してきました。
北九州ばかりか、戦後日本の経済繁栄を支えた鉄の威力。
福岡に来たからには、一度見ておきたいと思っていたのですが、行ってみてよかったです。
まずは「東田第一高炉史跡」を見学。明治34年、わが国初の本格的製鉄所として建設された「官営製鉄所」で最初に火入れされた溶鉱炉です。当時、本格的な製鐵技術がなかった日本は、ドイツから技術者を招き、4年間にわたる難工事の末、ようやく完成させたそうです。現在は当然使われていませんが、文化財として一般見学できるようになっています。
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昼食は、八幡製鐵所の社員専用クラブとして使われていた「大谷会館」にて。昭和2年開業のアール・デコ調の美しい建物です。
驚くのは、製鉄所の偉い人用ではなく、職工さんたちの憩いの場として使われていたということ。いかに当時、製鐵が重要な産業だったかがわかります。
レトロな雰囲気がなかなか良く、現在はパーティーや結婚披露宴にも利用されているそうです。
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その後、いよいよ新日鉄 八幡製鐵所の見学。
とにかく広い(東京ドーム210個分!)ので、敷地内をバスで移動します。
最初、製品のできるまでの説明を聞き、まずは原料を高炉に入れる製銑(せいせん)現場へ。
次に移動して圧延、つまり鉄板をロールでおし延ばしているのを見学。
オレンジ色に燃える長~い鉄の板が、入ったりきたりを繰り返しているようすが、迫力でした。
工場内は撮影禁止だったのが、とても残念。
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コンピューター制御されているので、工場内全体に意外と人が少ないのが印象的でした。
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by TomitaRie | 2009-12-10 16:52 | 福岡 | Comments(0)