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浅草歌舞伎を育てる会
かつて浅草猿若町には江戸三座があり、芝居町としてにぎわいましたが、
現在、猿若町界隈には石碑が残るのみでその跡形もなし。
それから数十年経ち、昭和55年「初春花形歌舞伎」として復活。
区役所があった場所に浅草公会堂が建てられる際、
文扇堂の荒井修氏が当時の台東区長に掛け合い、歌舞伎公演ができるよう
花道を常設したのだそうです。

第一回目公演は、
「鳴神」( 鳴神上人:吉右衛門/雲の絶間姫:勘九郎)
「鷺娘」(鷺娘:玉三郎/奴波平:勘九郎)
「雪暮夜入谷畦道」(片岡直次郎:吉右衛門/暗闇の丑松:勘九郎)

以来、浅草新春歌舞伎は若手役者の活躍の場となっています。
大御所は出ないけれども若手が生き生きと演じ、
まだ脇役しかもらえない時期に大役を演じることで、成長のチャンスでもあります。

開幕に先立ち、毎日役者の口上があるのは浅草歌舞伎のみの演出。
「あけましておめでとうございまする!」の挨拶にはじまり、
演目のあらすじ、見所のほか、舞台裏のエピソードなど、
役者と観客の距離がぐっと縮まるアットホームな雰囲気です。

また総見の日にロビーにて浅草の芸者衆がずらり並んでお出迎えするのも
毎年楽しみの一つ。これは先日のブログに書きました。

辻屋も入会している「浅草 槐の会」の新年会には毎年、役者さんが顔を出してくれますが、
今年は歌昇・種之助・米吉・隼人の4人が来てくれました。
(巳之助・壱太郎が来れなかったのは残念!)
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今年は猿之助、愛之助の中堅が出演、連日満席となっていますが、
来年からは本当の意味で若手の実力が試される舞台となりそうです。
出演俳優は松竹さんしだいですが、地元浅草としては、
町をあげて浅草歌舞伎を盛り上げよう!とこの日の席でも観光連盟会長が話されました。
そして浅草寺の塩入先生からは「バトン」が渡されました!
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新年会では毎回、じゃんけん大会で役者さんのサイン色紙などが当たるのですが、
私は歌昇さんのサイン入り写真を勝ち取りました!
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歌昇さんは3年前、福岡アジア美術館で絲衣司展に参加させていただいたとき、
お隣の博多座から駆けつけ、イベントにご協力いただいたご縁もありました。

大歌舞伎、花形歌舞伎とも違う、浅草歌舞伎ならではの役割、
そして若手を応援する楽しさを、もっと知ってもらいたい。
「浅草歌舞伎を育てる会」はそんな願いを持っています。
by TomitaRie | 2014-01-26 15:51 | 浅草


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