コピペ文化
毎年11月3日に浅草で開催される「東京時代祭」は資金難のため今年の開催中止が決まったそうです。
観音様のご示現から太田道灌、徳川家康、大名行列、大岡越前守と江戸町火消、文明開化など、現代までの東京の歴史を再現する、華やかな時代絵巻行列。
言うまでもなく、京都の時代祭に対抗して始まった行事です。25年続き中止になったのは初めて。

8月23日にはご存知「浅草サンバカーニバル」がありましたが、こちらはなんと33年続いています。
始まったのは私が高校生の頃で、当時は今のように本格的ではなくもっと小じんまりしていたような記憶があります。

週刊誌の連載で、酒井順子さんの「祭もコピペ」というエッセイを読みました。
<阿波踊り>や<よさこい>など、地方の祭りを「コピペ」した祭りは、東京ではめずらしくなく、ついには近所で<おわら風の盆>までコピペされていた、という話。

「東京とは、そういった臆面の無い雑食っぷりで強くなった街なのでしょう。……地方からそして海外から、いろいろなものを自分のところに持ってきて、ケロッとしている。さらには、『地域を活性化したいけれど、お祭やイベントをゼロから考えるのは面倒だし。そうだ、すでに流行っている祭のコンテンツをいただこう!』とあっさりコピペ。」(本文より抜粋)

浅草の時代祭もサンバも、まさにそれ。
良いとか悪いとか、そういうことではなくて、たしかに臆面ないよねーと深く頷いてしまいました。

先日の辻屋本店主催「あさくさ和装塾」では、大正時代のエンタメ、ボードビルと大正演歌をご紹介しました。
大正デモクラシーの時代から昭和初期にかけて、浅草の興行街は黄金期であり、浅草オペラやレビュー、関東大震災後にはボードビルや映画など、外国からの文化が花開いた浅草は最先端の街でした。
日本人は昔からコピペしていたのですね(笑)。

コピペしたものが独自の発展をして、その土地特有のものになっていくものもあります。<よさこい>や<浅草サンバカーニバル>はそうやって続いているのでしょう。
でもそれはうまくいった例であり、たとえば外国の街並みを真似したテーマパーク、明暗は分かれていますね。

インターネットが発達した今、どこかのコンテンツを持ってくるだけのコピペよりも、自分たちの地域や町が元々持っている特徴や魅力に地元の人たちが気づいて発信していく流れになってきたと思います。あの「あまちゃん」がそうだと思いますし、今後ますますそうなっていくのでしょう。

さて浅草はどうなるのか。

この町の良さは?オリジナルはなんだろう?
お陰さまで今は1年中、観光客で賑わっていますが、ここでちゃんと考えないと、どこかでしっぺ返しがくるのではないか、そう思っています。



写真は先日観に行った「浅草ニューオリンズジャズフェスティバル」これも28回続いているそうです。
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by TomitaRie | 2014-09-01 17:00 | 浅草 | Comments(0)


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