人気ブログランキング | 話題のタグを見る
第一回 浅草ブラボー!
浅草の呉服店「はんなり」と辻屋本店のコラボイベント第二弾、
「ジャクソン・ポロックを帯にせよ」無事終了いたしました!

第一回 浅草ブラボー!_d0028327_12260278.jpg

気鋭の染色作家、仁平幸春氏をゲストにお招きし
「はんなり」社長、中瀬さんとの熱いトークを展開、
私は司会進行をつとめさせていただきました。

第一回 浅草ブラボー!_d0028327_12262814.jpg


「着物は心にズキュン!と響くものでなければ」という中瀬さん。
呉服業界全体が沈んでいる時代、売り手側は無難でありきたりな
着物や帯ばかり作ってしまうのが現状だけれど、
それでは着る側が買いたいと思えない。
営業テクニックで売っているのは、もう限界がある…
などなど、かなり呉服業界の裏側にも踏み込んだ内容でした。

第一回 浅草ブラボー!_d0028327_12255775.jpg

一方、仁平さんは元々は料理人だった経歴ですが、
料理と染色はかなり近いとおっしゃっていました。
持ち込まれる相談は、ずいぶん無理難題も少なくないそうですが、
それをこなしてしまう実力と感覚に、中瀬さんも絶大な信頼を置いているようです。

第一回 浅草ブラボー!_d0028327_12253862.jpg

お二人の共通する考えはこういうことだと思います。
着物を着る人もさまざまだけれど、今や趣味や生き方も多岐にわたり、
歌舞伎や文楽を観る、旅行をする、コンサートに行く、絵画鑑賞する、グルメなど、
いろんな選択肢のひとつに、和装でおしゃれすることがあり、
作る側も売る側も、そういったことに並んで選ばれることを意識しなければならない。

うちは履物屋ですが、とても刺激的で共感することがたくさんありました。
商品をただずらりと並べていても、魅力がなければそっぽを向かれてしまう時代。
私が四代目を継いで5年、先代のやり方とはかなり変えてきました。
単に問屋から仕入れた商品を売るだけではなく、
「これはいい!」と自分たちが自信を持っておすすめできる商品をセレクトし、
お客様それぞれの着物コーディネートがより素敵になるような一足をご提供する。
辻屋本店ならではの、個性を持った草履や下駄をメーカーといっしょに作っていく。
こういったことを心がけてやってきましたし、これからも続けてまいりたいと思います。

私の装い。
この日は涼しかったのですが、竺仙の長板中形を初おろし。
毎年、夏になると竺仙の浴衣にうちの下駄をコーディネートさせていただくことが
多々あるのですが、自分では持っていなかったので、
今年の展示会で思い切って自分用に求めました。
ずっと憧れていた長板中形ですが、しばらくは藍が落ちるということなので、
帯はリサイクルで見つけた破格のもの。
履物は新入荷の三味角舟形です。
鼻緒は八重山の織り生地を仕立てたオリジナル。
第一回 浅草ブラボー!_d0028327_12262537.jpg






by TomitaRie | 2018-06-19 12:31 | 下駄・草履・和装のこと


<< 何のために続けるか 出版記念パーティーへ >>