カテゴリ:下駄・草履・和装のこと( 244 )
第一回 浅草ブラボー!
浅草の呉服店「はんなり」と辻屋本店のコラボイベント第二弾、
「ジャクソン・ポロックを帯にせよ」無事終了いたしました!

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気鋭の染色作家、仁平幸春氏をゲストにお招きし
「はんなり」社長、中瀬さんとの熱いトークを展開、
私は司会進行をつとめさせていただきました。

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「着物は心にズキュン!と響くものでなければ」という中瀬さん。
呉服業界全体が沈んでいる時代、売り手側は無難でありきたりな
着物や帯ばかり作ってしまうのが現状だけれど、
それでは着る側が買いたいと思えない。
営業テクニックで売っているのは、もう限界がある…
などなど、かなり呉服業界の裏側にも踏み込んだ内容でした。

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一方、仁平さんは元々は料理人だった経歴ですが、
料理と染色はかなり近いとおっしゃっていました。
持ち込まれる相談は、ずいぶん無理難題も少なくないそうですが、
それをこなしてしまう実力と感覚に、中瀬さんも絶大な信頼を置いているようです。

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お二人の共通する考えはこういうことだと思います。
着物を着る人もさまざまだけれど、今や趣味や生き方も多岐にわたり、
歌舞伎や文楽を観る、旅行をする、コンサートに行く、絵画鑑賞する、グルメなど、
いろんな選択肢のひとつに、和装でおしゃれすることがあり、
作る側も売る側も、そういったことに並んで選ばれることを意識しなければならない。

うちは履物屋ですが、とても刺激的で共感することがたくさんありました。
商品をただずらりと並べていても、魅力がなければそっぽを向かれてしまう時代。
私が四代目を継いで5年、先代のやり方とはかなり変えてきました。
単に問屋から仕入れた商品を売るだけではなく、
「これはいい!」と自分たちが自信を持っておすすめできる商品をセレクトし、
お客様それぞれの着物コーディネートがより素敵になるような一足をご提供する。
辻屋本店ならではの、個性を持った草履や下駄をメーカーといっしょに作っていく。
こういったことを心がけてやってきましたし、これからも続けてまいりたいと思います。

私の装い。
この日は涼しかったのですが、竺仙の長板中形を初おろし。
毎年、夏になると竺仙の浴衣にうちの下駄をコーディネートさせていただくことが
多々あるのですが、自分では持っていなかったので、
今年の展示会で思い切って自分用に求めました。
ずっと憧れていた長板中形ですが、しばらくは藍が落ちるということなので、
帯はリサイクルで見つけた破格のもの。
履物は新入荷の三味角舟形です。
鼻緒は八重山の織り生地を仕立てたオリジナル。
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by TomitaRie | 2018-06-19 12:31 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
着物で迎賓館を見学
先日、着物好きのお仲間と、迎賓館赤坂離宮を見学してまいりました。
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11時の集合でしたがすでに入り口には長い列。私たちは予約していったのでそれほど待たずに入れました。
迎賓館はかつて紀州徳川家の江戸中屋敷があった場所に、東宮御所(当時の皇太子の新居)として10年の歳月をかけて明治42年に建設されました。
鹿鳴館を設計したジョサイア・コンドルの弟子、片山東熊(かたやまとうくま)の総指揮の下に、当時の一流建築家や美術工芸家が総力を挙げて建設した、日本で唯一のネオバロック様式の西洋風宮殿建築。
室内装飾や部材発注のためにわざわざ欧州に職人を派遣し技術を習得させたり、東熊自身も海外に出向くほどの力の入れようでした。
ウィーンの王宮やルーブル宮殿に模された豪華な建物は、あまりに豪華すぎて昭和天皇や今上陛下が一時期お住まいになった以外、東宮御所としてあまり使用されることはなかったそうです。
昭和になって戦後、迎賓館として生まれ変わるために村野藤吾(むらのとうご)の設計で改修工事がされ、ヴェルサイユのグラン・トリアノン宮殿を参考に金箔や塗装、天井絵画なども修復されました。

この日参加したのは年に何回か着物でお出掛けする会で、毎回主催者が決めるドレスコードがあるのですが、この日は「訪問着」でした。
普段はかたい着物だし、訪問着はめったに着る機会がないので気分が上がります。
明るいグリーンの訪問着はうちのお客さまでもある「Salon de MICHIKA Collection」でいただきました
迎賓館らしく(?)老松の柄の袋帯です。
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草履は白のパールレリーフ。革加工の技術でトップクラス「山菱」の草履です。先々代より辻屋本店が絶対の信頼を置いています。
もったいなくてこれまで自分では履いたことがなかったのですが、売っていながらそれはよくないなーと思い、自分用に一足購入。
芯には最上級のコルクを使用し、空洞を施すことでさらに軽く仕上げているので、ものすごく軽くて履き心地良いです。
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迎賓館のお庭で皆さんと写真を撮るのに砂利の上をずいぶん歩いたので心配しましたが、底裏の素材も良いためまったく問題ありませんでした。
白の草履は着物の格に関係なく合わせられるので、一足お持ちになるとよいと思います。
結婚式や式典などでは、帯地や金彩の入った鼻緒や台のフォーマル草履がよりふさわしいと思いますが、
この日のようにお出掛けやパーティーなどでは白の草履で構いません。
つま先から少しのぞくパールレリーフの柄は光の加減で陰影が出て美しく、品良くコーディネートできると思います。

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by TomitaRie | 2018-04-05 15:33 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
桜の柄の着物
季節をまとう楽しみ、嬉しさは着物ならではのおしゃれ。
さらに、先取りするのがよろしいと言われています。

日本列島を桜前線が北上するこの季節、
桜の柄の着物や帯は、着てもよいのかどうなのか…。

桜の柄といっても、蕾だったり、満開の桜、花びらの柄などさまざまなので、
その時々で柄を選ぶと、先取り感が出ますね。
また手描き友禅の写実的な桜は季節感がありますが、
抽象的な型染めの桜でしたら、もう少し長く着ることができそうです。

私が締めている帯は、母の若い頃のものですから、60年は経っているはずです。

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白っぽい紬は、祖母の箪笥にあった着物で、とてもお気に入り。
茄子紺の八掛を付けているところ、祖母はおしゃれな人だったんだなと思います。
レトロな感じの組合せになったので、帯揚げには江戸紫を選びました。

そして、履物屋ならではのセレクト!
桜の樺細工の舟形下駄です。
これこそ季節限定ではなく一年中履けるのですが、桜の時期に履くとより嬉しい気分です♪
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by TomitaRie | 2018-04-01 14:14 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
浅草神社「社子屋」にて「着物と履物と歩き方のお話」
毎月、浅草神社では「社子屋」を開催しています。神社社務所を学びの場として、神さまのお蔭のもとに子どもから大人まで共に日本を学ぶ気軽な月例交流会です。
3月1日の社子屋では、東日本大震災で失われた御霊に巫女舞と雅楽演奏を献げられました。重要文化財の社殿にて、幽玄のひとときをご一緒させていただきました。
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社務所には段飾りのお雛様が飾られていました。
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後半は、丸屋呉服店の店主、谷加奈子さんと私で「着物と履物と歩き方」のお話をさせていただきました。
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筋肉と着物、履物の関係について、谷さんが解剖学的に解説されたのですが、洋装が主流になる前の日本人が長い間まとってきた衣服と履物は、日本人の体にとってどういう意味があるのか、今こそ健康のために見直されるべきであると、あらためて感じました。
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「着物を着て、草履を履いて歩くと、内腿を閉じて(股を絞る意識)内転筋と足の虫様筋を使うので、結果インナーマッスルが鍛えられる」
足の虫様筋とは、親指以外の四本の指にある筋肉。
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草履や下駄は真ん中に鼻緒が付いているので、この虫様筋が鍛えられます。
虫様筋を使うと、内腿の内転筋が発達するので疲れにくくなり、転倒防止になります。
また骨盤底筋が鍛えられることで、尿漏れ防止になり、ぽっこりお腹も引っ込みます。
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中年以上の人たちこそ、着物を着てほしいし、子どもの頃から下駄を履くことでバランスの良い脚力がつき、脳にも良い影響があるといいます。
着物と履物と健康については、また機会があれば谷さんと一緒にどこかでお話したいなと思います。
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by TomitaRie | 2018-03-03 13:28 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
五こくの鼻緒

上下2段構造になっている「二こく」の鼻緒は、
昔の草履によく見られたのでご存知の方も多いでしょう。
こちらは「五こく」。5段構造です。

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先日メーカーの在庫処分でみつけました。
こちらを仕立てた職人が83歳と高齢でもう辞めるので、これが最後とのこと。


鼻緒の仕立て自体が難しいのはもちろん、この鼻緒を挿げるのもかなり高度な技術が必要です。
5本を少しずつずらして挿げるということは、「たるみ」を微妙に調整しながらカーブを作るわけで、
最初の「根留め」という工程が肝心なのだそう。
しかも畳表付きの下駄に挿げるのには紐を通す穴が広がらないため、相当な腕がないとできません。

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挿げたのは辻屋本店の熟練職人、この道55年のベテラン、野村さん。
おそらく全国でも五こくの鼻緒をこれほどきれいに挿げられる職人は、ほとんどいないと思います。

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これほどの腕を持った野村さんは辻屋本店の宝。
本当にありがたいなぁと思います。


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by TomitaRie | 2018-02-10 16:55 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
結城紬と舟形下駄
昨年の第一回目は羽織だけでも平気なくらい暖かかったのですが、
今年は大寒波の襲来で厳しい寒さとなった「はきもの供養」。
浅草神社の社殿は重要文化財。暖房がありません。
でも祖母の結城紬はそんな中でも寒さを感じませんでした。
さすが結城紬!
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江戸小紋染職人の岩下江美佳さんのもので、10年位前にもとめたもの。
雪華模様も伊勢型紙で染めると聞きました。


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足元はコルク表付きの舟形下駄です。
年末の引越しで整理していたら、ずいぶん前に鼻緒を挿げて忘れていたのが出てきました。
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神社などで玉砂利を歩くかもしれない時は、草履ではなく下駄がおすすめ。
底裏のゴムに砂利が入り込みますが、補強にもなるので取り除かないほうがよいですよ。

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by TomitaRie | 2018-01-28 13:03 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
謹賀新年
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年は格別の御厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

例年通り、元旦は職人達には休んでもらい、家族3人で店を開けています。
新仲見世通りから伝法院通りに移転してからのほうが、
仲見世通りに並ぶ初詣での行列の賑やかな音が間近に聞こえます。
DJポリスさんが「立ち止まらないでくださーい!」とずっと連呼しています。

この数年、元旦は母の着ていた小紋です。
動きやすさを考えると晴れ着は無理、
お正月なので紬よりは柔らかもので、ちょっとおめでたい感じの柄。
帯は白の塩瀬で、どことなく昭和な雰囲気なりました(笑)。
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足元は白木舟形下駄。
松や扇、七宝柄の鼻緒です。
舟形下駄は軽くて、ある程度高さもあり、草履型なのできちんとして見えるし、
好みの鼻緒を選べるので、小紋などにもぴったり。
底裏は全面ゴムが付いているので、初詣でで神社の玉砂利を歩く、というときには
草履だと傷ついたり、塗り下駄だと剥げる心配があるので、
白木舟形下駄はちょうどよいと思いますよ♪
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by TomitaRie | 2018-01-01 16:44 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
高級ホテルのアフタヌーンティー
最近、都内高級ホテルでのアフタヌーンティーが流行っているようで、
私も着物好きのお友達に誘われて行ってまいりました。
場所は帝国ホテル。すっかりクリスマスの雰囲気です。
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わが街、浅草は12月に入るとすでにお正月飾り。
クリスマスな空気感はまったく感じられず。まぁそこがいいところなんですけどね!

なので、この日はいつもと違うイメージにしてみました。
クリスマス柄の帯や着物は持っていないので、黒地の付け下げに黒系の洒落袋帯、
帯締と帯揚に赤とグリーンで、小物の色でクリスマス・コーディネートです。
履物は低めの白に深紅の差し色が入っている草履だけは辻屋っぽい感じ。

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店ではホコリやなにかで汚れることが多々あるので木綿やウールに半幅帯がほとんど。
週末やイベントには、やはり動きやすい紬に名古屋帯という装いなので、
たまのお出掛けに、やわらかものを着ると気分が華やぎます。
ご一緒した皆さまの着こなしも勉強になりますし、
着物まわりの情報も飛び交うので、時々こういった会に参加するのは刺激になります。
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ただアフタヌーンティーというのはご存知のようにスイーツやサンドイッチとお茶をいただくので、
甘いものがそれほど得意ではない私は心の中で(あービール飲みたい)とつぶやいているのはナイショです。
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by TomitaRie | 2017-12-06 16:25 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
『贈る美 手仕事コレクション~半襟と鼻緒で遊ぶ』
一昨年ご好評いただいた手仕事の和小物展の第二弾です。
今回は各作家さんに半襟と鼻緒を中心に作っていただきました。



会 期 : 12/1(金)~12/6(水)
会 場 : 辻屋本店2階 はきものギャラリー 
入場無料



富士商会 / 石橋富士子 ペタコ(刺繍)

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アトリエなみ / 海野南美 (ビーズ刺繍)

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ユキヤ株式会社/大野深雪(友禅染)

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yumiutsugi bead works / 宇津木由美(ウッドビーズ)

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misato / 佐藤里美 (一閑張り)

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ふうせん蔓 (かんざし)

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キリーエドナ(クラッチバッグ)

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by TomitaRie | 2017-12-01 16:09 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
庭のきもの会

先日h神田三崎町の「庭のホテル」にて、庭のきもの会~きもので楽しむ「上質な和」のひと時~に参加しました。
和をテーマにしたこちらのホテルは『ミシュランガイド東京』で2つ星、外国人にも大人気です。

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支配人の木下彩さんには、辻屋本店のHPでインタビューさせていただいたことがあります。

http://getaya.jp/interview

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ゲストは着物スタイリストの石田節子さん。

2009年に石田先生にもインタビューしています。

着物の着方は人それぞれ個性があってこそ美しい。さりげなく着るということをずっと提案し続けていらっしゃいます。
http://getaya.jp/int029.html

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今日のお召し物は赤富士が描かれた黒留袖で、武田信玄のファンということで紋に風林火山と入れてあるのです。帯はアンティーク丸帯でお能の面の柄。
黒留袖を式典向きではなくてパーティー用に着るというのは、おしゃれでいいなぁと思いました。

さすがですね!

私はふだんお店で固い着物が多いのですが、せっかくホテルでの会なので柔らかものにしました。

伯母が着ていた小紋はところどころ紅葉が刺繍してあります。

帯は母の洒落袋。

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草履もめずらしく太めの鼻緒です。

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by TomitaRie | 2017-11-26 12:33 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)