人気ブログランキング |
<   2019年 03月 ( 6 )   > この月の画像一覧
着物で「見立て」の楽しみ!?
時々、着物好きの仲間で集まるお遊びの会。
参加者は毎回テーマに沿ってのコーディネートを考えて臨みます。


今回のお題は…
テーマ:人生を変えた 私の好きな映画と名優たち
ドレスコード:あの名画のヒーロー ヒロインになりきって、お花見に華を添える 春の装い

d0028327_14215209.jpg
d0028327_14215730.jpg


皆さんが選んだのは日本映画だけではありません。

この方は「風と共に去りぬ」のヴィヴィアン・リー。

グリーン系の着物と帯、趣味で作っている帽子からアンティークをお持ちになり、
レースの肩掛けをはおって。

d0028327_14452265.jpg


西部劇好きなこの方は「夕陽のガンマン」クリント・イーストウッド!

荒野をイメージした茶系の着物。
サボテンの帯留めはアンティークモールで探してきたそうです。

d0028327_14452913.jpg


こちらは「理由なき反抗」のジェームズ・ディーン!

この方はアパレル系の会社を経営されていて、ジェームス・ディーンといえばデニム着物。
ヘアスタイルもリーゼントっぽくしてきたとか!

d0028327_14452670.jpg

茶の湯でいえば「見立て」でしょうか。
アイディアと工夫で装いを楽しむ、着物好きの皆さんそれぞれお見事でした!


私のテーマはマルセル・カルネ監督「天井桟敷の人々」。
役どころは、アルレッティ演じるガランスに恋するジャン=ルイ・バローのバチスト。
フランスがナチス・ドイツの占領下に置かれた時期に製作され、反戦の願いも込められたことから、
白大島に型染めの帯でトリコロールカラーを表しました!

d0028327_14311531.jpg
足元はすっきりと、紅一文字の鼻緒。
d0028327_14312985.jpg
低めの段重ねです。
d0028327_14313240.jpg
「春の装い」はどうしようかと悩み、白大島に合わせても邪魔にならない桜の刺繍の半襟をつけました。
d0028327_15114919.jpg




「天井桟敷の人々」は映画そのものというより、浅草・千束にあった「ガランス」というカフェへのオマージュ。
中学生の頃から度々遊びに行っては、名物のチーズケーキをいただき、
お店の猫たちと遊びながらマダムの話を聞くのが大好きでした。
「ガランス」のマダムは、フランス映画とオペラをこよなく愛していて、
世界的にも有名なマエストロが演奏会で来日すると必ず会いに行き、よくお手紙を書いていました。
それほどフランス語が堪能なのに、フランスに一度も行ったことがないと言ってました。
若い頃、唐十郎の状況劇場と交流があったらしく、当時のアングラ演劇の話をよく聞いたものです。
画家の金子國義、人形作家の四谷シモン、作家の澁澤龍彦、舞踏家の麿赤兒など、
当時のキラキラした交友関係の物語に、私はいつも心ときめかせておりました。

金子國義先生の個展をお手伝いさせていただいたこともあります。
先生のお姉さまはいつも、ものすごく素敵な着物姿でした。
その頃より多少人生経験も積んだ今だったら、マダムの話はもっともっと面白かっただろうにと思います。



by TomitaRie | 2019-03-29 14:53 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
「美しいぼろ布展~都築響一が見たBORO~」
d0028327_17402858.jpg
津軽のこぎん刺しや南部の菱刺しは、昭和初期の民芸運動をきっかけに一躍脚光を浴びました。
今でも人気があり、全国に作家も多く趣味で作る人々もたくさんいます。
辻屋本店でも、こぎん刺しの夏次郎商店をフィーチャーしています。

この展示はそういった陽の当たる民芸ではなく、農民の日常の中で使われてきた「ぼろ」を、生涯かけて集めてきた田中忠三郎さんのコレクションです。
‘貧しい東北を象徴するもの’として、恥ずかしさとともに忘れ去られようとしていた「ぼろ」。

d0028327_17403446.jpg

寒冷地のため綿花の栽培ができず、農民の日常的な衣服は麻を栽培して織った麻布でした。
江戸時代、農民が木綿を身に着けることは禁止されていました。
当然、麻布で寒さを防ぐには、何枚も重ねなければならず、傷んで穴が開いてもつくろい、布と布の間に麻屑を入れて温かくする。

d0028327_17405430.jpg
木綿の古着が手に入ると、古裂をみんなで分け合ってつぎ足す。
そうして一枚の服や、布団を何十年も、何代にもわたって使わなければならないほど、貧しい時代が続いたのでした。

d0028327_17405073.jpg
<ドンジャ>
着物の形をした掛布団。麻布を土台に古手木綿をつぎ足し、少しでも厚く温かくするために麻の屑を詰めて麻糸で刺し止めてある。南部地方で大正時代まで使用していた。


必要にせまられてつくられたこれら「ぼろ」が、結果的に美しいものとなり、現代のブランドやデザイナーがファッションに取り入れるようになっています。
「そっくり復刻して、フランス語かイタリア語のタグと高い値段をつければ、そのままハイファッションになるにちがいない。完璧な完成度。それが民芸や現代のキルト、パッチワーク作家のように、きれいなものを作りたくて作ったのではなくて、そのときあるものをなんでもいいから重ねていって、少しでも温かく、丈夫にしたいという切実な欲求だけから生まれた、その純度。」(小出由紀子、都築響一 『BORO つぎ、はぎ、いかす。青森のぼろ布文化』より)

d0028327_17411013.jpg
これは女性の下着。

d0028327_17411384.jpg
おむつです。


d0028327_17411881.jpg
d0028327_17412379.jpg
ボドコ>
古布を幾重も縫い合わせて、床に敷いて使った。出産の際はこの上で産んだそう。先祖が使ってきた布たちに守られて赤ちゃんが生まれた。



d0028327_17413355.jpg
<ケラ>
雨具であり防寒具。雨の日や吹雪の日は欠かせない、現代のレインコート。藁、木の皮、海藻でつくられる。新婚の男女が親族に挨拶に伺う際に使うのが、背の部分に美しい模様をつけた伊達ゲラ。


d0028327_17412770.jpg
<鮭の皮のブーツ>
ヒレが滑り止めになっている!


浅草の二天門からすぐ「アミューズミュージアム」で今月いっぱい。老朽化のため閉館となるので、あと1週間です。
同館クローズ後は、このコレクションは海外を巡回することが決まっているそうです。
日本では、アカデミックな美術館はまったく見向きもしなかったコレクション。
これは是非見ておくことを強くおすすめします!


by TomitaRie | 2019-03-24 17:49 | 浅草 | Comments(0)
「浅草寺本尊示現会」
「浅草寺本尊示現会」は、浅草寺のご本尊である観音さまがお姿をあらわされたことを祝う行事。
まさに、浅草の誕生日ともいえる大切な日です。
今年は「堂上げ」が日曜日にあたったので[浅草の誕生日を祝う]と題し、
久しぶりに「あさくさ和装塾vol.46」を開催しました。

まずは希望者数名を浅草散策にご案内。
『浅草でそろう江戸着物』でご紹介している和装まわりの小物などお買い物。
たった1時間でしたが口々に「時間があったらもっと散財しちゃった~」と満足そう。

そして、辻屋本店2階はきものギャラリーにて三社祭と示現会のお話をさせていただきました。
(内容はいちばん最後にUPしておきます)

あたりが暗くなった頃、いよいよ示現会を見物に、浅草神社へ。
d0028327_16042641.jpg
宮神輿三基が登場したところで、浅草寺本堂前へ移動。
どんどん寒くなってきて待っているのは大変でしたが、三社祭の日とは違う静謐で厳かな祭事に、
参加者の皆さんも感動されていたようです。

d0028327_16043724.jpg
d0028327_16044116.jpg


お腹ぺこぺこで懇親会は西浅草の「龍圓」さん。
フレンチのような創作中華に舌鼓を打ちました。

d0028327_16044304.jpg
d0028327_16044684.jpg

この日の装い。
夜は冷えるので、萌葱色の結城紬(?)。祖母の遺した一枚です。
帯は型染めで桜と蝶々が描いてある名古屋帯。

d0028327_16045124.jpg

足元はコルク表の舟形下駄で、真田紐の鼻緒を合わせてあります。
d0028327_16044987.jpg





以下、講座でお配りした資料です。

【昔の祭礼(観音祭・船祭)】

江戸時代までは「観音祭」または「浅草祭」と呼ばれ、「三社祭」と一体の行事として、丑、卯、巳、未、酉、亥の1年おきに、3月17日、18日に執り行われていました。
当時は今のように本社神輿をかつぎ廻ることよりも、むしろ氏子十八ヶ町、蔵前筋や浅草橋にまでおよぶ周辺の町から繰り出された山車が中心で、各町それぞれの趣向で行列の勢いと絢爛さを競い合ったようです。
祭礼当日の早朝、山車を中心とする祭礼行列は浅草見附の御門外に集合、御蔵前から仲見世、そして境内に入り、観音堂に安置された神輿の前に参詣し、随身門(二天門)を出て自分の町へ帰ります。
その後、「お堂下げ」といって神輿三体を観音堂からおろし、一之宮を先頭に浅草御門の乗船場まで担ぎます。そこに待機していた大森在住の漁師の供奉する船に神輿をのせ、浅草川(隅田川)を漕ぎあがって駒形から上陸し、浅草神社にかつぎ帰ったと云われています。
この船祭は江戸末期まで続きました。
明治維新以降は神仏分離令によって「三社祭」は5月に行われることになり、現在の氏子各町が神輿の渡御を行うようになりました。
三社祭は全国的に有名となりましたが、「浅草寺本尊示現会」の本来の意味が見失われがちになったことから、平成12年「古式三社祭舟渡御」の一部として再現、以来3月17、  18日に「堂上げ」「堂下げ」の行事が斎行されるようになりました。
平成24年には、三社祭斎行七百年を記念し、約半世紀振りに隅田川上において「舟渡御」が行われました。



【浅草神社宮司姓「土師(はじ)」姓への改姓】

土師家は「三社権現社(現在の浅草神社)」の社僧(神社に仕える僧侶)として仕えてきましたが、明治元年に発令された神仏分離令にて社名は「三社明神社」に改められ、土師家は浅草神社の宮司となり、神職として奉仕するようになりました。
その後、事情により土師の名跡を継がず矢野に姓を改め今日に至っていますが、昨年、現宮司が神社総代、氏子代表の要望を受け、土師姓への改姓を決意されました。
土師家の先祖は「野見宿禰(のみのすくね)」です。
「當麻蹶速(たいまのけはや)」との相撲での勝負に勝ち、相撲の神様として祀られています。
その野見宿禰は、時の皇后薨去(こうきょ)の際にそれまで慣習となっていた殉死を取り止め、代わりに「埴輪」を作り供えることに改めました。その功績により「土師」姓を与えられ、皇室の葬喪儀礼に携わる役に就きます。
そしてこの埴輪による儀礼を広めるべく、その子孫が日本各地に散らばり、その内の一人が浅草の地に住み着いたと考えられています。
浅草には良質な粘土が採れた事から今戸焼きが発祥していますし、皇室の葬儀を仕切った一族だからこそ、仏教伝来わずか百年足らずの当時は僻地であった浅草においても、聖観世音菩薩の尊像を伺い知ることができたのでしょう。
野見宿禰の子孫には菅原道真公も輩出され、太宰府天満宮には野見宿禰の碑が建立されており、また大阪府藤井寺市の道明寺天満宮境内には土師氏の祖先を氏神とする「土師社(はじしゃ)」が祀られています。

<参考資料:浅草観光連盟公式HP,浅草神社公式HP>



by TomitaRie | 2019-03-18 16:10 | 浅草 | Comments(0)
「浅草寺本尊示現会」
「浅草寺本尊示現会」は、浅草寺のご本尊である観音さまがお姿をあらわされたことを祝う行事。
まさに、浅草の誕生日ともいえる大切な日です。
今年は「堂上げ」が日曜日にあたったので[浅草の誕生日を祝う]と題し、
久しぶりに「あさくさ和装塾vol.46」を開催しました。

まずは希望者数名を浅草散策にご案内。
『浅草でそろう江戸着物』でご紹介している和装まわりの小物などお買い物。
たった1時間でしたが口々に「時間があったらもっと散財しちゃった~」と満足そう。

そして、辻屋本店2階はきものギャラリーにて三社祭と示現会のお話をさせていただきました。
(内容はいちばん最後にUPしておきます)

あたりが暗くなった頃、いよいよ示現会を見物に、浅草神社へ。
d0028327_16042641.jpg
宮神輿三基が登場したところで、浅草寺本堂前へ移動。
どんどん寒くなってきて待っているのは大変でしたが、三社祭の日とは違う静謐で厳かな祭事に、
参加者の皆さんも感動されていたようです。

d0028327_16043724.jpg
d0028327_16044116.jpg


お腹ぺこぺこで懇親会は西浅草の「龍圓」さん。
フレンチのような創作中華に舌鼓を打ちました。

d0028327_16044304.jpg
d0028327_16044684.jpg

この日の装い。
夜は冷えるので、萌葱色の結城紬(?)。祖母の遺した一枚です。
帯は型染めで桜と蝶々が描いてある名古屋帯。

d0028327_16045124.jpg

足元はコルク表の舟形下駄で、真田紐の鼻緒を合わせてあります。
d0028327_16044987.jpg

by TomitaRie | 2019-03-18 16:10 | 浅草 | Comments(0)
高反発素材の草履

「長く履いていても疲れない、クッション性のある草履が欲しい」とご来店されるお客さまが少なくありません。

通常のお草履も天面にはクッションが入っているので、私自身は毎日履いていてもさほど疲れを感じず、
疲れにくいためには、むしろ草履の軽さのほうが大事だと思っています。


でも足にトラブルのあるかた、外反母趾で足裏にアーチがないかた、また草履や下駄を履き慣れていないため足指に力がないかたなどは、草履のクッション性がより気になるのかもしれません。

真綿草履や低反発草履の場合、クッション性はあるものの、へこんだ跡が残ることがあります。

真綿草履はお値段もかなりお高いですしね(辻屋本店では扱いませんが、デパートなどでは5~6万円位かな)。

そこで、足をのせる天面部分に高反発素材を敷き込んだ草履をつくりました。
いくらクッション性があったほうがラクといっても、足を乗せたときに沈み過ぎると歩いていてよけいに疲れます。

また脱いだときに足跡が付いてしまったらがっかり。
こちらは高反発でクッション性はありながらも復元性もあります。
立ち仕事のかた、足が疲れやすいかたなどに向いていると思います。

d0028327_14514347.jpg


土踏まずの部分に膨らみのあるフォルムの牛革エナメル素材(1点限り)と、

d0028327_14515121.jpg

こちらは、つやを抑えた帆布素材。

d0028327_14514840.jpg


帆布素材は黒、白、淡いピンク、淡いグリーン、淡いグレーであつらえ可能です。
鼻緒しだいでフォーマルにもカジュアルにもなります。

写真はシルク印伝の鼻緒で、おしゃれ着物はもちろん、ちょっとフォーマル寄りのコーディネートにも似合います。


by TomitaRie | 2019-03-06 15:04 | 下駄・草履・和装のこと | Comments(0)
中村鶴松さんを応援する会
十八世中村勘三郎丈が「3番目のせがれ」と呼んで気にかけていらした中村鶴松さん。
スペイン公演では「鏡獅子」にも挑戦、今月は『中村七之助 特別舞踊公演』の巡業で「汐汲み」を踊るとのこと。
勘三郎さんと仲の良かった文扇堂の故・荒井修さんの思いを継ぎ、浅草の有志が鶴松さんを囲む会を開いています。
会長は老舗鰻店「川松」のおかみさん。

先日も「川松別館」にて巡業前日のお忙しいなか、鶴松さんが足を運んでくださり、
歌舞伎座イヤホンガイドでおなじみの高木秀樹先生も参加され、
楽しく和やかなひとときを過ごさせていただきました。

この日はかなり本降りの雨。
浅草のおかみさん方は着物の着こなしが皆さん素敵なので迷いましたが、
私は着物で働くわけで、雨仕様のポリ着物にしました。
歌舞伎柄の帯は友人のお手製で、風呂敷を仕立てた力作です。

d0028327_13452248.jpg
d0028327_13452596.jpg

雨草履は滑らないし、歩きやすいのですが、縞の着物には時雨下駄が似合いますね。
爪革の色もお好きに選べます。
インスタグラムにUPしたら、「ペディキュアを選ぶみたい」とコメントが。
たしかに、楽しいですね♪


d0028327_13453080.jpg
d0028327_13453384.jpg

鶴松さんと一緒に写っているのは、浅草の老舗蕎麦店「尾張屋」の女将さん。
古いものだとおっしゃっていた押し絵の帯がすてきでした!
d0028327_13450314.jpg
d0028327_13453676.jpg



by TomitaRie | 2019-03-02 13:51 | 伝統芸能 | Comments(0)